【世界史論述】洋務運動「なんで上手くいかへんねん!?」
今回の問題はコチラ。
なぜ洋務運動は失敗に終わったのか?(100文字程度)
問題文はシンプルですが、結構難しいですよね。
今回は「3つのC」のうち、つぎの2つを使います。
Causal relationship(因果関係)
Contrast(対比)
「洋務運動」という言葉から「中体西用」という言葉が連想された人もいると思います。ここまでは簡単ですね。
「原因」としては、簡単に言えば「中体西用のスタンスだったから」でOKです。
しかし、もう一歩踏み込んで、「対比」して考えていましょう。
「洋務運動『は』失敗した」、ということは、同時代に「成功した」運動もあったのです。何でしょうか?
明治維新です。
日本の明治維新は、技術・思想ともにヨーロッパの文明を取り入れました。
ガス灯(技術)、西洋式の憲法(思想)、ざんぎり頭(文化)が一例ですね。
これによって、日本は近代化に成功します。
しかし、中国の場合、そうではありませんでした。
儒教(思想)、辮髪(文化)などはそのままで、工業(技術)だけを導入しようとしたのです。
そのためうまくいかず、近代化は失敗しました。
解答例は以下のようになります。
清の洋務運動は、中国の伝統的な道徳倫理を根本としながら西洋技術を利用しようとする「中体西用」の立場をとっており、国家や社会の制度の根本的な変革を目指すものではなかったから。
今回はここまで。